工学同窓会について

会長挨拶

工学同窓会 会長 原 正樹

MASAKI HARA

工学同窓会会長を拝命して、2年目になります。どうぞよろしくお願いします。

工学同窓会の活動は、幹事長の佐藤公信教授を中心に、多くの先生がたの協力で進めています。今年から情報工学コースが、情報・データサイエンス学部および大学院情報・データサイエンス学府として独立し、1つの学部になりましたが、2つの学部の同窓会は同じ工学系の「工学同窓会」として、ともに歩んでいくことが6月の総会で承認されました。同窓会則も改定され、名誉副会長に情報・データサイエンス学部長の塩田 茂雄先生を迎えることとなりました。名誉会長はひき続き工学部長の伊藤 智義先生です。

また、今年12月には、100周年の記念イベントをけやき会館で実施する予定で、同窓会の立場から支援していきたいと考えています。2021年の予定でしたが、感染症の影響で延期になっていました。100年史とあわせてぜひご期待ください。

今年の総会では同窓会から一部支援している学生支援プロジェクト(フォーミュラプロジェクト、ロボコン、卒業設計展、CUAD、意匠展)の成果を報告していただきました。授業以外の活動として学生の自由で意欲的な活動を感じとることができました。「何かワクワクする」成果をいっそう期待していきたいと思います。

私は、1979年に工学研究科を修了し三菱電機株式会社で工業デザイン分野を中心に活動、また、2011年に広告代理店に移り、様々なメディアをクロスして活用しコミュニケーションをどうつなげ、どう伝えていくかというアプローチに取組みました。工業デザインだけでなく使いやすさ、わかりやすさのデザイン、さらには製品力やブランド力の向上にも関わってきました。

元デザイナーとして、日本人の習慣や文化、感覚やことばなどはとても繊細で素敵だと思います。日本には「もったいない」という言葉があり、この言葉は、ノーベル平和賞のケニアの環境保護活動家Wangari Muta Maathai(ワンガリ・マータイ)さんがそのまま「MOTTAINAI」として、世界中に広げました。現在各企業が積極的に取り組んでいるSDGsも、古くからの日本人の知恵と現代科学をクロスさせてうまく使っているような気がします。私の趣味の1つである金継ぎも「もったいない」からくる伝統的なリユースの概念です。ただ、単に壊れたものを修理して使うだけでなく修理した部分に金や銀などで装飾を加え、新たな美を生み出すという日本的で繊細な伝統技法です。日本で15世紀に始まったとされますが、外国人にも人気があると伺いました。「継ぐ」という言葉には「あとを受けて続ける」「つなぎ合わせてひと続きにする」などの意味があり、自分の大切なものを、つなぎ合わせて後世に残していくと言ったニュアンスでしょうか。大変奥深く、面白く、はまっています。日本固有の概念が世界に誇れる考え方になっている例は少なくないと思いますが、日本人の知恵を次世代に引き継いでいくことが重要と思っています。

話は変わりますが、2021年から、新型コロナ感染症の影響でリアルに会えなくなったので大学時代のバンド仲間とオンラインセッションを始めました。オーディオインタフェースをパソコンにつなぎ、インターネットを介してリアルタイムにセッションをすることができます。関西など、遠くにいるメンバーとも通信の遅延をほとんど感じることなくタイミングを合わせバンド練習ができるようになりました。学生時代の仲間と、再びつながるのは楽しいものです。

千葉大学は2024年、創立75周年を迎えます。また、前述の通り工学系学部は2つの学部となり、さらにユニークな活動が予感されます。次の100年につなげていっそうの発展を期待しています。

今年の総会で同窓会年会費を2,000円に値上げすることを承認していただきました。収入は学生の入会金(616万円)、有志からの寄付金240万円、同窓生の年会費(270万円)などが主たるものですが、年会費の集め方にはまだ努力の余地があるものと感じています。大先輩の方で、同窓会費は卒業当時に払い会費は終身だと聞いていたとおっしゃる方がいらっしゃいました。平成5年度(1993年)の総会で会則が改正され、平成6年度より現在のように年会費はすべての卒業生に、毎年納付をお願いすることになりました。今年10月には郵便料金の値上げもあり会報の郵送にはかなりの出費増が懸念されます。郵送に代わる仕組みも考えないといけないと思いますが、まずはできるだけ多くの同窓会員の方が、年会費や寄付を納入しやすい環境作りに取り組んでいきたいと思います。

まとまりのない文章となってしまいましたが、最後に工学同窓会活動に対する同窓の皆様方のご理解に感謝し、一層のご支援とご協力をお願いたします。

経歴

1977年3月 千葉大学工学部工業意匠科卒業

1979年3月 千葉大学大学院工学研究科修士課程修了

1979年4月 三菱電機株式会社 入社 デザイン研究所 

2007年4月 同 デザイン研究所 所長

2011年4月 株式会社 アイプラネット 取締役、2016年 専務取締役)

2018年4月 東京電機大学 大学院未来科学研究科情報メディア学専攻 非常勤講師(2023年度まで)

活動概要

工学同窓会は、会員(在学生、卒業生等)相互の親交を図り、併せて斯界への発展に寄与する事を目的にしております。当会では、下記のような活動を主に行っております。

会員相互の交流・親睦を図ることを目的とした活動

工学部の運営を後援することを目的とした活動

学生の教育・課外活動に対する後援活動

卒業生の資料のアーカイブ化に着手

各学科の同窓会の活動に対する後援活動

千葉大学校友会活動に参加・協力

各学科活動に対する援助

松韻会(退職教員の会)援助

その他

活動の歴史

S43(1968)年 11月3日
設立(初代会長:豊口克平・図案4回卒)入会金1000円

44(1969)年 4月
第1回名簿発行

52(1977)年
資金難のため会報発行せず

55(1980)年 2月27日
総会で終身会費値上げ決定

56(1981)年
資金難のため会報発行せず

57(1982)年 3月
卒業生、修了生にネクタイピン、ブレスレットを贈る

57(1982)年 4月
新入生に便せん、封筒セットを贈る

57(1982)年 11月
会報のサイズ変更(B5判から天地37mmをカット)定形郵便に適合させる

60(1985)年 4月
専任事務員を雇用

H元(1989)年 4月
第VIII部会(情報工学科)できる

2(1990)年 4月
第IX部会(機能材料工学科)できる

3(1991)年 11月2日
創立70周年記念講演会、記念植樹、記念祝賀会開催

3(1991)年 12月
創立70周年を迎える(東京高等工芸学校創立から数えて)

4(1992)年 4月
70周年記念号として1992年版名簿発行

5(1993)年 11月10日
東京高等工芸学校跡地(NHK放送記念碑を囲む壁面)に「沿革板」設置

5(1993)年 11月26日
総会で年会費制の導入決議(平成6年度から年会費1000円)

6(1994)年 3月3日
モニュメント「新しい波」除幕(創立70周年記念事業)

7(1995)年 10月
株式会社サラトと契約し1995年版名簿発行(第1回から数えて7回目の発行)

8(1996)年
ホームページ開設(http://www.tj/dousoukai/index.html)

10(1998)年
事務局にEメール開通

10(1998)年
NHK放送記念碑、沿革版の移転(JR田町駅近くに)

10(1998)年
1999年版名簿発行

13(2001)年
12月27日 千葉大学工学部記念碑松戸に建立

15(2003)年
ホームページの充実

15(2003)年 11月
2003年度版 名簿発行

15(2003)年 11月
富士写真光機会社見学会

17(2005)年 1月
学生支援【フォーミュラ】援助

17(2005)年 4月
メディカルシステム工学科 第XI部会として承認

18(2006)年 4月1日~5月28日
《戦後日本のデザインの軌跡展》に協力・援助

18(2006)年 8月
全国国公立大学学部長会議援助

18(2006)年 9月
アジア総合工学機構シンポジュウム援助

18(2006)年 7月15日~9月24日
ディズニーアート展 協力

19(2007)年
学生支援【フォーミュラ】・【ロボコン】

19(2007)年 11月
名簿発行

20(2008)年
ナノサイエンス学科 第XII部会として承認

20(2008)年 6月
学生支援【フォーミュラ】・【ロボコン】・【IGEM 生物工学版 ロボコン】・【東京デザイナーズウィーク】

20(2008)年
工学同窓会アーカイブ立ち上げ準備

20(2008)年 10月
ホームページ改訂(https://chiba-kougaku-dosokai.jp/index.html)

21(2009)年 6月
学生支援【フォーミュラ】・【ロボコン】・【IGEM 生物工学版 ロボコン】・【東京デザイナーズウィーク】

22(2010)年 6月
学生支援【フォーミュラ】・【ロボコン】・【IGEM 生物工学版 ロボコン】・【東京デザイナーズウィーク】・【都市環展】

23(2011)年 6月
学生支援【フォーミュラ】・【ロボコン】・【建築展】・【東京デザイナーズウィーク】・【都市環展】

24(2012)年 6月
学生支援【ソーラーデカスロン】・【フォーミュラ】・【ロボコン】・【建築展】・【東京デザイナーズウィーク】・【パルスジェットエンジン】・【都市環展】

25(2013)年 6月
学生支援【フォーミュラ】・【ロボコン】・【iGEM】・【東京デザイナーズウィーク】・【パルスジェットエンジン】・【都市環展】・【建築展】・【CUAD】

26(2014)年 6月
学生支援【フォーミュラ】・【ロボコン】・【東京デザイナーズウィーク】・【都市環展】・【建築展】・【CUAD】・【ソーラーデカスロン】

千葉大学工学同窓会会則

昭和43年11月3日施行

最近改正:令和6年6月1日

第1条 本同窓会は千葉大学工学同窓会(以下、「本会」という)と称する。

2.本会の事務局は、千葉市稲毛区弥生町1-33 千葉大学松韻会館内に置く。

第2条 本会は会員相互の親交を図るとともに、併せて母校の発展、学術文化の向上、ならびに斯界への発展に寄与することを目的とする。

第3条 本会は、前条の目的を達成するために、次の活動を企画し実施する。ただし特定の政治・宗教団体の活動には関与しない。

1. 会員名簿の作成及び会報の発行

2. 定時総会、講演会、その他集会の開催または後援

3. 準会員の諸活動援助、若手教員の学術研究活動への補助

4. 前号に掲げるもののほか、本会の目的を達成させるために相応しいと認められる事業

第4条 本会は、正会員、準会員、会友、特別会員で構成する。

1. 正会員  東京高等工芸学校、文部省科学研究補助技術員養成所、東京工業専門学校、千葉大学工学部及び同工業短期大学部の卒業生、千葉大学大学院工学研究科、大学院自然科学研究科、大学院融合科学研究科(工学系)、及び同大学院融合理工学府(工学系)の修了生

2. 準会員  千葉大学工学部及び同情報・データサイエンス学部の在学生、同大学院工学研究科、同大学院融合科学研究科(工学系)、同大学院融合理工学府(工学系) 及び同情報・データサイエンス学府の大学院学生(但し、正会員を除く)

3. 会友  東京高等工芸学校、東京工業専門学校、千葉大学工学部、同工業短期大学部、千葉大学大学院工学研究科、同大学院融合科学研究科(工学系)、同大学院融合理工学府(工学系)に一定期間在籍し、本人の申し出により各部会が推薦し、幹事会で承認された者

4. 特別会員  正会員ではない、上記第1項の現旧教職員及びこれに準ずる者

第5条 本会に次の役員等を置く。

1. 名誉会長及び名誉副会長 各1名

2. 会 長  1名

3. 副会長  3名

4. 部会代表幹事 部会または統合部会ごとに1名

5. 幹事長及び副幹事長 各1名

6. 顧 問  若干名

7. 監 事  2名

第6条 役員等の選出と任務は次の如く定める。

1. 名誉会長には工学部長を、名誉副会長には情報・データサイエンス学部長をそれぞれ推戴する。

2. 会長は、正会員中より総会において選出する。また会長は、本会を代表し、会務を総括し、会議の議長となる。

3. 副会長は学内幹事から会長が指名・委嘱する。副会長は会長を補佐し、会長に事故があったときはこれを代行する。

4. 部会代表幹事は各部会から選出し、会長が委嘱した者とする。部会代表幹事は、必要な会務遂行に応じて各種委員を委嘱できる。

5. 幹事長は学内の部会代表幹事の互選とする。幹事長は幹事会を招集し、会議の議長となる。副幹事長は幹事長を補佐し、幹事長に事故があったときはこれを代行する。幹事会での決定事項等は速やかに会長に報告し、承認を得るものとする。

6. 監事は正会員中より会長が指名・委嘱した者とし、次の業務を行う。

(1) 会計の状況を監査すること。

(2) 会長及びその他の役員の業務執行の状況を監査する。

(3) 会計及び業務執行について、不正の事実を発見したときは、これを第11条で定める総会に報告する。

(4) 前号の報告をするため必要があると認めたときは、臨時総会の召集を請求する。

7. 顧問は、各部会及び支部の推薦により会長が委嘱した者とする。会長や顧問は、幹事会に出席して助言および活動の支援を行う。

8. 役員に欠員が生じたとき、会長は後任者を委嘱でき、その任期は前任者の在任期間とする。

第7条 役員の任期は2年とする。ただし再任は妨げない。

第8条 役員等が会則に違反、不正、または本会の体面を汚す行為があったときは、総会の決議により解任することができる。

第9条 本会は各科別(系統別)に部会を置く。別に地方別または職業別支部を置くことかができる。

1. 部会の統廃合は幹事会で諮り、総会で承認を受けることとする。

2. 支部の設置は支部規則を定め、幹事会に提案する。総会で承認を得たのちに設置できる。

3. 支部の事業活動は幹事会及び総会に毎年、報告することとする。

4. 支部の廃止は幹事会に報告し、総会の承認を得ることとする。

第10条 会議は次の会議を置く。

(1)定時総会

(2)幹事会

(3)臨時総会

第11条 本会は年1回定時総会を開き、必要に応じて臨時総会を開く。

第12条 定時総会では次の事項を審議、承認、報告する。

1. 組織役員の選出と承認

2. 前年度の事業報告、決算報告の承認

3. 会計監査報告と承認

4. 当該年度の事業計画、予算案の承認

5. 会則の改正

6. 幹事会において総会に付議することが相当とした必要な事項

7. 臨時総会は、会長が必要と判断したときに開催する。

8. 総会での各項目の承認は、定時総会または臨時総会に出席した正会員の過半数の同意を必要とする。ただし、可否同数の場合は議長が決することとする。

第13条 幹事会は必要に応じて開催し、本会の円滑な事業計画と運営、及び予算の執行と適正な会計管理にあたる。

2. 幹事会の決議は、出席者の過半数でこれを行う。

第14条 本会は第3条に規定した活動を遂行するため、次の委員会を置き、それぞれの役務を実行する。また、必要な活動を遂行するために臨時の委員会を置くことができる。

1.会報委員会

編集発行に関する事項を司り、年1回以上、会報を発行する

2. 名簿委員会

入退会する会員を把握するとともに、名簿管理の最新化を図る

3. ホームページ(HP)委員会

HP委員会で承認を得た事業の予告、実施した事業を適宜アップロードする

4. その他委員会

設置が必要と,幹事会及び総会で認められたもの

第15条 本会は入会金、会費、寄附金及びその他の収入をもって運営する。

第16条 会員(特別会員を除く)は入会と同時に入会金10,000円を納入する。正会員及び会友は会費(年額2,000円)を納入する。

第17条 本会の年度は4月1日に始まり、翌年3月31日に終る。

第18条 本会則の改正は幹事会の議を経た後、総会の出席者の過半数の承認を得なければならない。

附則

昭和43年11月3日施行

昭和51年3月1日改正  

昭和55年3月1日改正

昭和56年3月1日改正

昭和57年3月1日改正

昭和60年11月15日改正

平成5年11月26日改正

平成9年11月28日改正

平成22年11月19日改正

平成29年5月27日改正(平成29年4月1日適用) 

本改正は令和6年6月1日に施行し、令和6年4月1日に遡り適用する。